作陶の行程

1.土ねり

土ねりをします。

何百回と練ってしっかり土の中の空気を抜きます。

菊の花びらのような菊練の最後は弾丸のようにまとまります。


2.ろくろで成形

ろくろで形を作ります。



凄く柔らかいので形が崩れないように慎重に並べます。

形が落ち着くまで1~2日乾かします。

こうだいを削ります。


3.高台削り・・・素焼き


裏返して台の上に固定させ、こうだい(湯呑み・茶碗等の下の部分)を削ります。

しっかり白くなるまで2週間~1ヵ月くらい乾燥させます。

素焼きします。


4.釉薬かけ

綺麗に釉薬が付くように煤や埃などを払い…

釉薬をかけていきます。

しばらく乾燥させます。



5.本焼き


こちらは還元焼成()で焼いている状態です。


還元焼成

()燃焼に必要な酸素の供給が不足した(不完全燃焼の)状態での焼成を還元焼成といいます。

生地や釉薬中から酸素が奪われ(還元され)特有の色が出ます。(白磁、青磁、辰砂など)酸欠状態で焼成を行うものが還元焼成です。

 

酸化焼成

逆に完全燃焼により空気中の酸素濃度で焼成することを酸化焼成といいます。
酸素が多いため生地や釉薬中に酸素が加わり、特有の色が出ます。(青織部、黄瀬戸など)青磁の青みを作る成分は鉄ですが、還元焼成ではなく酸化焼成を行うと鉄は黄色と茶色になります。 


焼き物は焼成時に酸化焼成なのか、還元焼成なのか、火の強さや焼成温度や時間により大きく表情が異なります。


番外編 手ひねり成形


部分的にパーツ等、オリジナルの型を作ったりすることもありますが、基本的には一つ一つ作り上げてゆきます。

しっかりと乾燥させます。手前側はまだ湿っていて黒っぽく、奥側は乾いてきていて白っぽくなっているます。


乾燥したら、素焼きし、色付けをします。表情を付けていく感じです。

薬(絵の具・釉薬)が乾いたら本焼きです。


箸置きや置物等、小さな電気窯で焼いたりします。

きれいに並んで・・・

焼き上がりました!


絵付けの方法や薬によってはさらに窯入れし、焼き上げることもあります。

雲錦模様の招き猫も仕上がりました!